1マイルの価値は何円?金額換算してわかる本当の価値と還元率からお得な使い方まで徹底検証!
みなさんが、海外旅行に行くとき、『ビジネスクラス』に乗っている人を羨ましく思ったことはないでしょうか。
ビジネスクラスに乗っている方々は、もちろんお金で航空券を購入されている方もおられますが、実はマイルを貯めて、そのマイルを航空券に引き換えている(マイルで航空券を購入されている)方も多くおられます。
それを聞くと、「マイルってそんなにすごいの?」「1マイルっていったいいくらなの?」とマイルにご興味を持たれた方もおられるかと思います。
この記事では、『1マイルにどのくらいの価値があるのか』について、いくつかフライトの実例を挙げて検証し、できるだけわかりやすく、丁寧に説明していきたいと思います。
『マイルの価値』について詳しく知りたい方のご参考になれば幸いです。
目次
マイルとは?
マイルは、ANAやJALといった航空会社のポイントプログラムのことを言います。
皆さんもなんとなく理解されているかと思いますが、他のポイントとは全く異なります。
マイルは異質なポイントプログラム?
ポイントと言えば、楽天ポイント、Tポイント、nanacoポイントと同じ括りかもしれません。
楽天で買い物をすれば、楽天ポイントが貯まるのと同じで、ANAの飛行機に乗ればANAポイント(ANAマイル)が貯まります。
楽天ポイントやTポイントなどのメジャーなポイントは、基本的に100円につき1ポイントが貯めり、1ポイント=1円として利用できます。
だから、私もはじめは、『1マイル=1円』だと勘違いをしていました。
しかし、それは大きな間違いでした。
マイルは、これらの他のポイントとは決定的な違いがあります。
それは、
マイルは、1マイル=1円ではなく、
『1マイル>1円』ということです。
1マイルが1円以上の価値ってこと???
それを証明するため、実例を挙げて、検証していきます。
最後まで、お読みいただけましたら、きっとみなさんも『マイル』の魅力に魅了され、すぐにでもマイルを貯めたくなると思います。
マイルは化ける?マイルを特典航空券に換えたときにわかる真の価値!
唐突ですが、マイルは『化けもの』です。
なぜなら、マイルの価値はその使い方によって、大きく価値が変わるからです。
では、どんな使い方をすれば、最も価値が高いのか・・・
マイルは特典航空券に換えたとき、その真価を発揮する!
今回、貯めやすい点を考慮して、ANAの特典航空券で、国内線、国際線のいろんな渡航先を想定し、各パターンに分けて検証していきます。
まず、ANAの場合、搭乗する時期によって、値段が異なっていて、
低額なローシーズン(L)
通常価格のレギュラーシーズン(R)
高額なハイシーズン(H)
と3つに分かれています。値段と同じように、特典航空券を引き換えるために必要となるマイル数も異なります。
これから検証していきますが、年間の中でもっとも期間の長く、通常価格のレギュラーシーズン(R)の値段とマイルで計算していきます。
国内線の利用の場合
大阪⇔東京
マイルを航空券に引き換えるのに必要なマイルは、1区間の距離によって、定められています。
2区間(往復)で利用する場合は、片道:1区間の必要マイル数を合算します。
大阪⇔東京の必要マイルは、次のとおりです。
ローシーズン(L):5,000マイル(往復10,000マイル)
レギュラーシーズン(R):6,000マイル(往復12,000マイル)
ハイシーズン(H):7,500マイル(往復15,000マイル)
実際に航空券の値段を見ていきますが、検証していくのに、あえて高い便を選択しないよう、希望の便を28日前までに予約すると、お得な『スーパーバリュー28』プランで検証します。
『大阪(伊丹)⇒東京(羽田)』のこの料金を見ると、せっかくですから、朝もゆっくりとできる午前便の12,850円を予約します。現金で航空券を購入するなら、朝がんばって早く起きて9,750円の便に搭乗する方もおられるかと思いますが、今回はマイルで搭乗しますのでゆっくりとした時間の便を選択します。
次に、東京(羽田)⇒大阪(伊丹)
帰りは、夕方の便に乗りましょう。乗りたい時間帯の値段は、12,950円です。
大阪⇔東京往復で12,850円+12,950円=25,800円となります。
大阪⇔東京便の往復でのレギュラーシーズンの消費マイルは12,000マイルですので、
25,800円 ÷ 12,000マイル ⇒1マイル 2.15円の価値
となります。
当然、もっと値段の安い航空券で計算すると、1マイルの価値は下がりますし、もっと高い航空券で計算すると1マイルの価値は上がりますので、概ねこのくらいかとお考えください。
渡航先を変えてみましょう。
東京⇔沖縄
次に、一日の便数、利用者とも多く、人気の高い『東京⇔沖縄』はどうでしょうか。
必要マイルはこの表のように、レギュラーシーズン片道9,000マイル、往復18,000マイルとなります。
ここでも、希望の便を28日前までに予約すると、お得な『スーパーバリュー28』プランで検証します。
『東京(羽田)⇒沖縄(那覇)』は、午前便が高く、午後便が安くなる傾向があります。
お得感もあって、早すぎない午前便に乗りたいので、21,210円の便に搭乗しましょう。
次に、『沖縄(那覇)⇒東京(羽田)』
帰りは、夕方の便に乗りましょう。乗りたい時間帯の値段は、20,610円です。
東京⇔沖縄往復で 21,210円 + 20,610円 =41,820円となります。
大阪⇔東京便の往復でのレギュラーシーズンの消費マイルは18,000マイルですので、
41,820円 ÷ 18,000マイル ⇒1マイル 2.32円の価値
となります。
今回、28日前までに予約すると、お得な『スーパーバリュー28』プランで検証しましたが、急な出張などで3日前に予約しようとしたりすると、『東京⇔沖縄』の場合、往復80,000円前後します。
この場合、76,220円 ÷ 18,000マイル ⇒1マイル 4.23円の価値
になります。
国内線の検証結果
便数、利用者の多い『大阪⇔東京』『東京⇔沖縄』で検証してみました。
『大阪⇔東京』余裕をもって予約 ⇒ 1マイル 2.15円
『東京⇔沖縄』余裕をもって予約 ⇒ 1マイル 2.32円
『東京⇔沖縄』ギリギリでの予約 ⇒ 1マイル 4.23円
その他いろいろな区間を検証してみましたが、国内線であれば『1マイル=1.8円から5.0円』となり、人気の区間をスーパーバリューなどの割引プランで計算すると『1マイル=2.0~3.0円』くらいの価値になります。
どんなに安い便で計算しても1マイル1.5円を下回ることはなさそうです。
一番お得にマイルを使うには、搭乗日の直前、つまり割引なしの普通運賃で航空券を取得することです。
その場合、「1マイル=4.0~5.0円」くらいの価値になります。
あえて狙う必要なないですが、マイルで航空券を取得するときは、直近であると価値が上がりそうですね。
国際線の利用の場合
続いて、国際線についても検証してみましょう。
国際線は、地域ごとに下図のような「ZONE」というカテゴリーに分けられています。
「ZONE」は、ローシーズン(L)、レギュラーシーズン(R)、ハイシーズン(H)の時期によって、必要なマイル数が異なります。
必要なマイル数は、下図のようになります。
Y:エコノミークラス
PY:プレミアムエコノミークラス
C:ビジネスクラス
F:ファーストクラス
『エコノミークラス』で検証する
まずは、エコノミークラスで検証します。
一番近くて安価で行ける『ZONE2の韓国』と遠くて高価な大人気都市『ZONE7のパリ』で比較していきます。
ZONE2韓国の場合
韓国へのレギュラーシーズンでの必要なマイル数は、15,000マイルです。
今回調べた価格は下図のように、往復で44,470円です。
44,470円÷15,000マイル⇒2.96円
1マイル=2.96円の価値となります。
ZONE7ヨーロッパ(パリ)の場合
フランス・パリへのレギュラーシーズンでの必要なマイル数は、55,000マイルです。
今回調べた価格は下図のように、往復で284,230円です。
284,230円÷55,000マイル⇒5.16円
1マイル=5.16円の価値となります。
国際線のエコノミークラスの場合、だいたい1マイル=3~5円の価値であることがわかりました。
『ビジネスクラス』で検証する
続いて、ビジネスクラスを利用した場合について、検証してみましょう。
エコノミークラスを同様に『ZONE2の韓国』と『ZONE7のパリ』で比較してみます。
ZONE2韓国の場合
韓国へのレギュラーシーズンでの必要なマイル数は、30,000マイルです。
今回調べた価格は下図のように、往復で125,470円です。
125,470円÷30,000マイル⇒4.18円
1マイル=4.18円の価値となります。
ZONE7ヨーロッパ(パリ)の場合
フランス・パリへのレギュラーシーズンでの必要なマイル数は、90,000マイルです。
今回調べた価格は下図のように、往復で898,540円です。
898,540円÷90,000マイル⇒9.98円
1マイル=9.98円の価値となります。
国際線のビジネスクラスの場合、だいたい1マイル=4~10円の価値となります。
1マイル当たりの価値が、国内線や国際線エコノミークラスに比べると大きく上がりました。
『ファーストクラス』で検証する
最後にファーストクラスを利用した場合について、検証してみましょう。
ファーストクラスは、大人気の観光地ハワイ(ホノルル)と北米(ニューヨーク)で検証します。
ZONE5 ハワイ(ホノルル)の場合
ハワイ(ホノルル)へのレギュラーシーズンでの必要なマイル数は、120,000マイルです。
今回調べた価格は下図のように、往復で873,000円です。
873,000円÷120,000マイル⇒7.28円
1マイル=7.28円の価値となります。
ZONE6北米(ニューヨーク)の場合
アメリカ・ニューヨークへのレギュラーシーズンでの必要なマイル数は、150,000マイルです。
今回調べた価格は下図のように、往復で2,342,960円です。
1回のフライトで230万超え・・・余裕で軽自動車が買えてしまう値段です。ここまできたら、笑ってしまいますね!
換算すると、
2,342,960円÷150,000マイル⇒15.61円
1マイル=15.61円の価値となります。
国際線のファーストクラスの場合、だいたい1マイル=7~16円の価値となります。
国際線の検証結果と考察
国際線のエコノミー、ビジネス、ファーストで比較・検証してみました。
今回、ANAマイルで検証しましたが、JALでも大きくは変わりません。
検証したフライト路線も「韓国」「フランス・パリ」「ハワイ・ホノルル」「アメリカ・ニューヨーク」と限定し、時期等も含め少し強引な計算かもしれませんが、みなさんに『マイルの価値』を認識していただくには十分な検証結果であると思います。
国際線の検証結果をまとめると、1マイル当たりの価値は、次の範囲と考えられます。
エコノミー:3 ~ 5円
ビジネス :4~10円
ファースト:7~16円
国内線(2~3円)よりも国際線の方が、1マイルの価値は高く、ビジネスクラス、ファーストクラスになるにつれ、価値は極端に大きく上がることがわかりました。
なぜ、マイルの価値は変わるの?
みなさんもそう思われたかと思います。
マイルの価値が変わる理由として、
金額の高いヨーロッパ行きのエコノミーとファーストを比較すると、
エコノミー 料金:15万~30万
ビジネス 料金:60万~100万
ファースト 料金:250万~300万
と金額は、10倍くらいに跳ね上がるのに対し、マイルは
エコノミー:55,000マイル
ビジネス:90,000マイル
ファースト:165,000マイル
と3倍にしか上がらない仕組みになっているからです。
検証した「ニューヨーク」をはじめ、「ヨーロッパ」などへの長距離フライトの『ファーストクラス』は、信じられないような金額250万円~300万円になりますので、マイルで特典航空券を手に入れ搭乗できれば、とてつもなくお得に極上のサービスが受けられます。
これこそマイルの醍醐味ではないでしょうか!
『マイルの価値』のまとめ
マイルは「化ける!」それも「大きく化ける!」ということをご理解いただけましたでしょうか。
今回検証した結果、1マイルの価値は、次のとおりとなりました。
国内線の場合
1マイル2~3円の価値
国際線の場合
エコノミー:1マイル3 ~ 5円の価値
ビジネス :1マイル4~10円の価値
ファースト:1マイル7~16円の価値
これを見れば、皆さんも『1マイルの価値』を理解され、マイルを貯めたくなったのではないでしょうか?
私もかつて『1マイルの価値』というものを何も理解せずに、飛行機に乗って適当にマイルを貯めていました。今思えば恐ろしく損をしてきたと後悔しています。
マイルというのは、本当におもしろいです。貯め方や使い方で大きくその価値が変わります。
マイルを上手に貯めれば、100円の買い物で1~5マイルを貯めることができ、使い方によっては、今回の検証結果のとおり1マイル=2~16円という価値になります。
つまり、
100円の買い物で5マイルが貯め、それを1マイル16円の価値で使ったとき、その還元率は80%となります。
私は、マイルを貯め始めてから、それまで以上に日常の支払いをクレジットカードに集中させています。インターネットショッピングも全てポイントサイトを経由してポイントの3重取りなど、一工夫することでマイルを貯めています。
このように「クレジットカード」と「ポイントサイト」をフル活用することで、年間10万マイルなら誰でも貯めることができます。
10万マイルは、20~160万円の価値に化けることになります。
100万円や200万円の「ファーストクラス航空券」を買える人は限られるでしょう。
しかし、マイルを貯めて「ファーストクラスの航空券」を買うことは誰にでもできるチャンスがあります。
このような『マイルの価値』と『マイルの醍醐味』を一人でも多くの方に知って頂ければ幸いです。
私のマイルの貯め方、考え方などは、下記の記事にまとめていますので、ご参照いただけますと幸いです。
最後まで閲覧していただき、ありがとうございました。